オオイヌノフグリの花は誰でもしってるはずなのに･･･

オオイヌノフグリとイヌノフグリの違い

オオイヌノフグリはイヌノフグリに似ているということですが、実はちょっと違います。

イヌノフグリというのはこんな花です。

オオイヌノフグリはコバルトブルーの花ですが、イヌノフグリはピンク色です。そして、実は種子は意外と似ていないという事実！！

イヌノフグリという名前の由来は、実が犬のフグリに良く似ていることから付けられたそうです。フグリというのは陰嚢。つまり、犬のキンタマに似ているってことですね。

でも、オオイヌノフグリとイヌノフグリの種子が似ていないというのはちょっと驚きませんか？なんか趣旨変わってますよね。

つまり、オオイヌノフグリとイヌノフグリはちょっと違うのです。花がイヌノフグリに似ていて、大型だからオオイヌノフグリと呼ばれているだけなのです。

学名はVeronica persicaで、オオバコ科クワガタソウ属の越年草。つまり、高山や山地に分布しているクワガタソウの仲間だったのです。
　

オオイヌノフグリはただの雑草のようなイメージの小さな草花ですが･･･

さすが、観賞用にヨーロッパから輸入されただけのことはあります。
よく見ると星の形のような綺麗な花です。それもそのはず、オオイヌノフグリには「星の瞳」という別名もあるのです。

そんなオオイヌノフグリの花言葉は「信頼」「神聖」「清らか」「忠実」です。とっても良い意味の言葉が付けられていますね。

犬の陰嚢なんて名前を付けられて、さぞかし迷惑をしているに違いありません。きっとオオイヌノフグリもお怒りでしょう。(笑)

ちなみに、学名のVeronica persicaは「ペルシャの聖者ベロニカ」という意味だそうです。やっぱり陰嚢とは全く関係がないですね。
　

オオイヌノフグリの開花時期は2月～5月です。春の訪れを告げる小さく可憐な花として有名で、イヌノフグリは春の季語となっています。

有名な俳句で、

犬ふぐり星のまたたく如くなり　高浜虚子
古利根の春は遅々たり犬ふぐり　風生
春昼やものの細かき犬ふぐり　　たかし
寝ころべばおおいぬふぐり花盛り　　山帰来

などがあります。オオイヌノフグリではなく、イヌノフグリですが。何気ない日常を詠むときに是非「犬ふぐり」という季語を使ってみては如何でしょうか？